「目が見えにくいけれど、B型で働けるのかな」
「耳が聞こえにくくて、電話での問い合わせが不安」
「見学に行っても、うまく伝えられるか心配」
目が見えにくい(弱視・ロービジョン)、見えない、耳が聞こえにくい(難聴)、聞こえない。視覚や聴覚に障害があって、仕事を探している方や、そのご家族に向けて書きました。結論から言うと、視覚障害・聴覚障害のある方も、就労継続支援B型を利用できます。この記事では、利用の条件と、見学のときに聞いておくと安心なことを、公式の情報をもとにやさしくまとめました。
この記事でわかること
- 視覚障害・聴覚障害のある方が、B型を利用できる理由
- B型でできる仕事の例と、仕事探しの相談先
- 利用するまでの流れと、手帳がない場合
- 事業所を選ぶときに、見学で聞いておくと安心なこと
- 電話が使いにくいときの、連絡の手段
1. 視覚障害・聴覚障害があっても、B型は利用できます
就労継続支援B型は、障害のある方が、自分のペースで働く機会を得られる、障害福祉サービスです。障害者総合支援法では、利用できる「障害者」の範囲に、身体障害、知的障害、精神障害(発達障害を含む)、難病などが入っています。
視覚障害や聴覚障害は、身体障害に含まれます。障害の種類によって、B型を利用できるかどうかが決まる、ということはありません。
B型を使いはじめるときの手続きは、これまでに働いた経験や、年齢などによって、少しちがいます。区役所や事業所が、その方に合った進め方を、案内してくれます。B型そのものについては、「就労B型(就労継続支援B型・作業所)とは?」で、くわしくまとめています。
2. B型では、どんな仕事ができる?
B型の仕事は、事業所によってさまざまです。視覚や聴覚に障害のある方が、取り組みやすいことの多い仕事には、たとえば、次のようなものがあります。
- 手作りの小物づくり(編みもの、布もの、アクセサリーなど。手ざわりで進められる作業も多い)
- 袋詰め、シール貼り、部品の組み立てなどの、軽作業
- パソコンでの入力作業(画面の読み上げソフトや、文字を大きくする機能を使うことも)
- お店での品出しや、清掃など
どの仕事が合うかは、見え方や聞こえ方、得意なこと、その日の体調によってもちがいます。見学や体験のときに、実際の作業を見て、さわって、確かめてみてください。
3. 仕事探しの相談先は?
視覚障害・聴覚障害のある方の仕事探しには、B型のほかにも、相談できる窓口があります。
- ハローワーク(障害のある方の専門の相談窓口):一般の会社の求人や、障害者雇用の求人を探す
- 就労移行支援:一般の会社で働くことを目指して、訓練や就職の手伝いを受ける
- 就労継続支援B型(作業所):自分のペースで、作業をしながら働く
どれが合うか分からないときは、区役所(保健福祉課)や、相談支援事業所に聞くと、一緒に考えてもらえます。
4. 利用するまでの流れ
- 気になる事業所に、問い合わせる・見学する
- 体験利用をして、自分に合うか確かめる
- お住まいの市区町村(札幌市では区役所の保健福祉課)に、障害福祉サービス受給者証を申請する
- 受給者証が届いたら、事業所と契約して、通いはじめる
申請や書類の準備は、事業所のスタッフに手伝ってもらえることもあります。まずは、見学のときに聞いてみてください。
手帳をお持ちでない場合
視覚障害や聴覚障害で、障害福祉サービスを使うときは、身体障害者手帳で、障害を確かめるのが一般的です。手帳の対象になるかどうかは、障害の程度によって決まります。まだ手帳をお持ちでない方も、お住まいの区役所(保健福祉課)で、手帳の申請のしかたから、相談できます。難病などがある場合は、手帳がなくても、対象になることがあります。
5. 見学で、聞いておくと安心なこと
B型は、事業所によって、作業の内容も、スタッフの関わり方も、通いやすさもちがいます。視覚や聴覚に障害のある方は、見学のときに、次のようなことを聞いておくと、安心です。聞くことは、失礼ではありません。「確かめたい」という気持ちで、お気軽にどうぞ。
視覚に障害のある方
- 事業所の中の、場所の説明や、手引きをしてもらえるか
- 白杖を使って通うことや、盲導犬と一緒に通うことが、できるか
- 書類や作業の説明を、読み上げや、大きな文字で、伝えてもらえるか
- パソコンの、読み上げソフトを使った作業が、できるか
- 駅や、バス停から事業所までの、道順の相談ができるか
聴覚に障害のある方
- 筆談や、スマホの文字入力で、話ができるか
- LINEやメールで、連絡できるか(電話以外の連絡の手段があるか)
- 作業の説明を、文字や図で、伝えてもらえるか
- 休憩や、終わりの合図が、音だけでなく、見て分かる形になっているか
- 手話ができるスタッフがいるか
どちらの方にも
- 見学や体験のとき、ご家族や支援者の方が、一緒に来られるか
- 体調が悪い日や、疲れた日に、休めるか
- 作業は、得意なことや、できることを見ながら、一緒に決めてもらえるか
聞いた答えは、メモしておくと、あとで比べやすくなります。
ハコブネ平岸の場合
札幌市豊平区の、ハコブネ平岸(就労継続支援B型)には、視覚障害や、聴覚障害のある方も、通われています。
- 見学や問い合わせは、公式LINE(24時間受付)で、「見学したい」と一言送るだけでも大丈夫です
- 電話リレーサービスからのお電話も、受け付けています
- 見学は、ご家族や支援者の方と一緒でも大丈夫です
- うまく話せなくても、スタッフがゆっくりお聞きします
- 取り組む作業は、得意なことや体調を見ながら、相談して決めていきます
6. 電話が使いにくいときの、連絡の手段
聴覚に障害があって、電話での問い合わせが難しい方は、次のような方法があります。
- 事業所の、LINEや、メールフォームから、連絡する
- ご家族や、支援者の方に、代わりに連絡してもらう
- 電話リレーサービスを使う
電話リレーサービスとは
電話リレーサービスは、聴覚や発話に障害のある方が、手話や文字で、電話をかけられるサービスです。通訳のオペレーターが、手話や文字を、声に直して、相手に伝えます。2021年7月から、公共インフラとして、始まりました。利用するには、事前の登録が必要です。くわしくは、日本財団電話リレーサービスの公式サイトで、ご確認ください。
7. 通いやすさも、一緒に考えられます
通う道のりが心配なときは、見学のときに、駅からの道順や、通い方を、相談してみてください。一人で来るのが不安なときは、ご家族や、支援者の方と、一緒に来ることもできます。
また、通院やお買い物など、ふだんの外出には、視覚に障害のある方の外出を支える「同行援護」という制度もあります。ガイドヘルパーが付き添って、移動や、まわりの様子の説明を手伝います。
▶ 同行援護とは?対象・利用料・使い方|視覚に障がいのある方の外出支援
8. よくある質問
Q. 視覚障害・聴覚障害があると、できる作業は限られますか?
障害の程度や、得意なことによって、取り組みやすい作業はちがいます。見学のときに、作業の内容と、自分のできることを、一緒に確かめてもらえます。
Q. 見学や体験だけでも、大丈夫ですか?
多くの事業所で、見学や体験だけでも、受け付けています。見学のあと、すぐに決めなくて大丈夫です。
Q. 利用料は、かかりますか?
前年の所得に応じて、月ごとの自己負担の上限額が決まります。生活保護を受けている方や、住民税が非課税の世帯の方は、自己負担がかかりません。
Q. 年齢の制限はありますか?
B型には、年齢の上限や、利用期間の決まりはありません。ご自分が対象になるか分からないときは、区役所(保健福祉課)や、見学先の事業所に、聞いてみてください。
聞いてみることから、はじめてみる
- 視覚障害・聴覚障害があっても、B型は利用できる
- 手作り品、軽作業、パソコン入力など、取り組みやすい仕事がある
- 仕事探しは、ハローワーク、就労移行支援、B型など、相談先がいくつもある
- 見学で、通い方や、連絡の手段を、聞いておくと安心
- 電話が難しいときは、LINEやメール、電話リレーサービスがある
- 手帳のことも、区役所の窓口で相談できる
ハコブネにも相談できます
ハコブネ平岸(就労継続支援B型)には、視覚障害や、聴覚障害のある方も、通われています。B型を経て、いまはスタッフとして働いている方もいます。見学や体験のご相談を受け付けています。見学だけでも、ご家族や支援者の方と一緒でも、どうぞ。電話が難しい方は、公式LINEや、お問い合わせフォームからご連絡いただけます。電話リレーサービスからのお電話も、受け付けています。
※この記事は、2026年10月時点の、障害者総合支援法、総務省・日本財団電話リレーサービスの公開情報をもとにした、一般的な説明です。制度の内容、手続き、事業所の対応は、変わることがあります。対象になるかどうかは、一人ひとりちがうため、くわしくは、お住まいの区役所(保健福祉課)でご確認ください。
